目的に合ったサービスを選ぶ!SaaS型ECプラットフォーム比較
自社の製品を販売するネットショップを制作するための方法として、最近では自分好みのデザインや機能を盛り込んで、オリジナルのネットショップを作ることができる「SaaS型ECプラットフォーム」が注目を集めています。今回はSaaS型ECプラットフォームの料金や機能などを比較していますので、自社の目的に合ったECプラットフォーム選びの参考にしてください。
SaaS型ECプラットフォームを比較する際のポイント
・ランニングコスト
自社の売上規模に応じて、無理のないコストで運用できるものを選びましょう。 初期費用が抑えられているサービスでも、有料のオプションやサービスを適用していくと高額になることがあります。
・デザインのしやすさ
ほとんどのSaaS型ECプラットフォームではデザインをカスタマイズできる機能があります。
専用のテンプレートを編集できるビジュアルエディターが搭載されているものは、その分できることは少なくなっています。
それに対して、HTMLを編集しなければいけないものは管理の難易度の高さやスキルが必要になる分、自由にデザインできる部分が多いため拡張性が高いです。
自社で担当するデザイナーのスキルに合わせて編集機能もチェックしておきましょう。
・決済や手数料の違い
サービスによって対応する決済方法や手数料が異なってきます。 特にクレジットカード決済に関する手数料は、売上が大きいショップほど手数料額は大きくなり、無視できないポイントとなります。
・マーケティングツールの充実度
アクセス状況やSNS流入数などを計測できるもの、顧客にアプローチするメール配信サービスなど、さまざまなマーケティングツールが使えることで、商品販売の施策や広告運用を効果的に行えるようになります。
BASE
・料金
0円(各注文ごとに決済手数料が発生)
・代表的なツールや機能
BASEかんたん決済:BASEが決済時の仲介に入り、決済の安全性を保障するサービス。コンビニ決済、PayPal、後払い決済をはじめ、通常個別に審査が必要なクレジットカード導入も含まれており、国内ECサイトとしては十分な決済手段が用意されています。
BASE Apps:BASEで作成したECサイトをカスタマイズできる拡張オプション。BASE独自開発のものと、様々な開発会社が独自に開発提供しているものがあります。
ショッピングアプリ「BASE」:利用者700万人のアプリで、ショップ上に登録した商品は自動的にアプリにも表示されます。
・メリット
デザインはテーマを選んでカスタマイズするだけなので知識が不要、HTML編集ができる範囲も広いため、オリジナルデザインも作れます。
また、BASEではSNS集客が主流となっており、フォロワー数の多い販売者と相性が良く、Instagram連携機能で、投稿写真を利用したプロモーションにつなげやすいです。
・デメリット
ほぼ無料で運営できる反面、決済手数料や事務手数料が発生する点です。 注文数ごとに手数料がかかるシステムのため、取引数が多い場合はコストがかさむのでおすすめできません。 また、電話サポートがないため、トラブル発生時にサポートを受けられるまでにタイムラグが生じる可能性があります。
・BASEを利用すべきショップ
InstagramやTwitterを利用するスマホユーザー向けに、コストをかけず出店したいショップが対象です。 BASEのコンセプト「お母さんも使える」の文字通り、誰でも簡単に自分のショップをスタートできます。
STORES
・料金
フリープラン0円(決済手数料 5%)
スタンダードプラン 1,980円/月(決済手数料 3.6%)
・代表的なツールや機能
倉庫配送サービス:商品の保管、梱包、発送準備を代行するサービス。
あらかじめ倉庫に商品を送って保管しておけば、商品が売れた後に発送指示をするだけで梱包から発送までを代行してもらえる上、初期費用、月額固定費0円で誰でも利用できます。
料金は実際の配送料のほか、預けている個数に対して入庫料、保管料などが発生します。
スピードキャッシュ:売上が翌日に振り込まれるサービスです。こちらを活用することで、仕入れ資金や材料費に充てることができます。
STORES Magazine:STORESによるネットショップ運営に役立つ情報を発信するウェブマガジンです。
ショップ開設準備、販売準備、集客売り上げノウハウなど100を超える記事が掲載されているため、気になるタイトルを読むだけでも事業展開イメージが広がります。
・メリット
料金形態が無料と有料に分かれており、スタンダードプランの3.6%は他社と比較しても安く、月額料を払っても手数料を下げた方が年間のランニングコストは抑えられます。
・デメリット
提供されるサービスのみでは集客力が弱いため、自力で集客し新規顧客を獲得する必要があります。 デザインテンプレートの拡張性が少なく、オリジナルデザインの作成がしづらい点も注意が必要です。
・STORESを利用すべきショップ
まだ事業を始めたばかりで、必要に応じて機能をカスタマイズしていきたいと考えているショップにおすすめです。 フリープランでも商品登録数の制限はなく、十分に運用できる機能がそろっています。 そのため、フリープランでショップを成長させ、売上が増えてきたらスタンダードプランに変更する、という運用も可能です。
ショップサーブ
・料金
開通料 15,000円
プラン パブリック 11,400円/月~
ベーシック 16,500円/月~
プライム 22,000円/月~
プレミアム 46,800円/月~
・代表的なツールや機能
担当者制度:ショップごとに専属の営業担当者が付いて、アドバイスするサービスです。ページ作成、集客などなんでも相談できる体制が整っています。またショップ状況を24時間監視するチームと連携し、障害や運営上のリスクが発生した際にリアルタイムで担当営業が報告してくれます。
一括での商品入れ替え機能:1,000件を超えるデータも一度で更新できる、ショップサーブの機能です。商品データ、顧客データ、在庫データなどをCSV形式のデータファイルで一括登録できます。運用の効率化はもちろんのこと、大規模ECサイトへの発展を目標とした他社からの移転も安心です。
API連携:30を超えるAPIと連携させることが可能で、オリジナルの機能やサービスの作成が可能です。また、複数店舗の在庫状況をリアルタイムで連携させることもでき、ショップごとにカスタマイズした環境が作れます。
・メリット
ECサイト運営に必要な機能がほとんど網羅されていると言えます。 サポート体制も充実しており、マーケティング担当が自社にいなくても、ショップサーブの担当者のアドバイスをもとに日々の改善施策や分析に取り組めます。
・デメリット
ビジネスユースで出店するユーザー向けなので不定期販売の個人には不向きです。 また、商品数が多ければ上位プランを選択する必要があります。
・ショップサーブを利用すべきショップ
一定の売上見込みがあり、将来を見据えた本格的ECをしたい店舗や企業におすすめです。コストがかかっても、専任の担当者を付けてプロによるサポートを充実させたいというニーズにも応えてくれます。
FutureShop
・料金
スタンダードプラン 22,000円/月~
ゴールドプラン 81,000円/月~
(他オムニチャネル対応プラン、海外向け販売プランあり)
・代表的なツールや機能
commerce creator(コマースクリエイター):自由なデザインを可能にするCMS機能で、特許取得の独自システム。 デザインの自由度が上がるとブランドイメージを反映しやすいほか、サイトの導線が改善でき売上アップにも繋がります。 また、マルチデバイスに対応しているため、レスポンシブWebデザインが可能です。
FutureShopオムニチャネル:実店舗と連動しデータを一元管理できるサービス。リアルタイムに実店舗とネットショップを連動させることで、在庫管理などが楽になります。
・メリット
デザインの自由度が高いためファッション、コスメ、インテリア雑貨などブランディングにこだわりたい業種に最適です。
・デメリット
一定の売上規模がないユーザーには、コスト面で開始ハードルが高いと言えます。 自由度が高い反面、具体的にECサイトでやりたいことが決まっていなければ機能を使いこなすことが難しいでしょう。
・FutureShopを利用すべきショップ
ブランドの世界観を大切にしており、ECサイトでやりたいことの多い店舗や企業向け。 すでに実店舗をもっていて、ECサイトとの連携を強化していきたい方にもおすすめです。
MakeShop
・料金
プレミアムショッププラン 10,000円/月(初期費用10,000円)
MakeShopエンタープライズ 50,000円/月~(初期費用100,000円~)
・代表的なツールや機能
アイテムポスト:MakeShopが連携している大手有名サイトに、商品掲載ができるサービスです。準備はショップからワンクリックでアイテムポストに商品を出品しておくだけでYahoo!ショッピング、価格.com、LINEショッピングなどに出品してくれます。提携サイトから購入があった時のみ手数料が発生。初期費用、月額費用は0円なので、低コストで集客サービスの導入ができる。
アフィリエイト設定:簡単にアフィリエイトが利用できるサービス。業界最多の37サービスと提携中のため、多くの人の目に触れることで購入率アップが狙えます。通常は手間のかかるタグ設定も不要です。
BtoBショップ構築機能: 本格的な卸売・会員制ECサイトにカスタマイズするための機能オプションの一つ。取引先ごとに表示価格や手数料を自動切替えで表示できます。BtoBはオプションのため、ベースとなるBtoCサイトと兼用して運用が可能です。
・メリット
どれだけ使っても販売手数料がかからない点が挙げられます。 集客補助も強く、初めてのユーザーでもすぐに集客できる仕組みが用意されている。
・デメリット
費用がやや高いので、小規模運営で軌道に乗っていない店舗が出店するのには向いていません。 また、カスタマイズにおいて技術的な難易度が高めで、オリジナルデザインのサイト構築をする場合、HTMLのソースコードが触れないと難しい。
・MakeShopを利用すべきショップ
販売手数料を気にせず、ある程度の規模で運営したいショップにおすすめです。 自社のマーケティング能力や集客力が弱い部分をサポートしてくれる機能も利用する価値があります。
Shopify
・料金
ベーシック $29/月
スタンダード $79/月
プレミアム $299/月
・代表的なツールや機能
海外向けストア:Shopifyはカナダ発祥のサービスで、多言語、多通貨に対応しており海外発送もできる。越境ECといわれる海外向けストアに挑戦しやすく、成功しているストアも多い。
拡張機能アプリ:Shopifyに最初に備わっている機能は必要最低限です。そこからアプリを使って拡張しながら、自分なりのサイトに仕上げていくことができます。そのために4,000以上のアプリが用意されているので、組み合わせることで理想のサイトを作ることができる。 また、将来的に売上規模が大きくなってもアプリを追加変更することで対応できるので、プラットフォームから変更しなくて良いという安心がある。
Shopifyペイメント:さまざまな決済システムをかんたんに導入できるサービス。導入することで取引手数料が無料になる。また、注文から決済までの流れを管理できるため、支払い状況の管理も楽になります。
・メリット
自分に合ったアプリだけをチョイスして、柔軟なカスタマイズができるようになっています。今後の事業展開に合わせて、ショップ規模の拡大や機能追加が可能です。海外への発送などにも対応できるため、グローバル展開を考えているネットショップにも最適です。
・デメリット
アプリを使うことで機能の追加が簡単にできますが、多くの機能を使おうとすると結果的に多額のランニングコストがかかります。アプリ単体での月額料金は安くても、アプリを多数導入すると、結果的に高くなることがあるため注意が必要です。
・Shopifyを利用すべきショップ
ある程度の売り上げ規模があり、多くの顧客や商品を管理したいショップに対応できます。また、グローバルなショップ展開でさらに売り上げを伸ばしたいと考えているショップにおすすめです。
まとめ
ネットショップを立ち上げる際には、自社でサイトを作るよりもシステムメンテナンスの手間が省けるSaaS型ECプラットフォームでサイトを利用する企業が増えてきています。中には無料で始められるサービスもあるため、そちらから利用を始める場合が手軽ではあります。しかし、売上規模が上がってくると使いにくい部分が出てくることがあるため、求める機能やサービス内容によっては乗り換えを検討しましょう。決済の手数料を抑えたい、多くの商品を取り扱いたい、BtoBショップも開設したいといった要望を満たすSaaS型ECプラットフォームに乗り換えることで、ショップのさらなる発展につながります。
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